2008年11月26日
「砂の器(下)」松本清張

「砂の器〈下〉」
松本清張(新潮文庫)
善良この上ない元巡査を殺害した犯人は誰か?そして前衛劇団の俳優と女事務員殺しの犯人は?今西刑事は東北地方の聞込み先で見かけた“ヌーボー・グループ”なる新進芸術家たちの動静を興味半分で見守るうちに断片的な事実が次第に脈絡を持ち始めたことに気付く…新進芸術家として栄光の座につこうとする青年の暗い過去を追う刑事の艱難辛苦を描く本格的推理長編である。内容(「BOOK」データベースより)
今西刑事が犯人を追い、見えない糸を手繰っていく、その緊張感が良かったです。
彼が旅した日本の山村の様子は、ほんの数十年前とは思えないほど現在と隔絶した感があります。
そんな田舎の村の風景、都市での庶民的な暮らし、自分が知らないものだけれど懐かしい感じもしますね。
緊迫感の中に今西刑事の人間性が現れている物語に夢中になって読みましたが、最後の方、犯行の手段が分かってくるところあたりになるとちょっと引いてしまいました。どうしてもその古さが際立ってしまったというか・・・。それまでは大きく盛り上がったものが最後にちょっと平板に終わってしまった感があってちょっと残念かな。
とても面白く楽しめた作品ではありましたが、より人間を描いているドラマの方が好みかも。
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